春田純一のインタビューは何故つまらないのか
別冊宝島『「スーパー戦隊」40周年!』
さいきん春田純一氏のインタビューが雑誌に載ることが多いが、どうしていつもいつも同じような内容なのだろう?
多分、ライターと編集者の質がよっぽど悪いに違いない。この本も、「谷隼人が日曜早朝から空中浮遊するインパクト」とか書いていたりする(戦隊が日曜早朝に移ったのは1997年、『光戦隊マスクマン』は1987年)。
春田氏といえば「アクションがすごい人」という認識しか持っておらず、その線で記事を上げて一丁上がりとしか考えていなかったのであろう。仮に私がインタビュアーをやるのなら、第何話のあのシーンで黒田官平は何を考えていたのか、と聞きたいことは山ほどあるんだが。春田さんもこんなのに調子を合わせることもあるまいに、それとも春田さん自身、『ゴーグルファイブ』や『ダイナマン』のドラマ性やメッセージ性に対して大して思い入れがないのだろうか。もしそうなら仕方がない。
スーパー戦隊は「一年たったら使い捨て」でずっとやってきたわけだし、それが戦隊の生命線だったというは私の持論でもある。
しかし同じ記事で春田さんは「オファーがあればまた戦隊に出たい。今度は司令官役で出たい」とも言っている。しかし、この本の読者にとっては、春田純一といえば「アクションがすごいという以外に取り柄のない人」というイメージしか持たないであろうし、自分に対するそういうイメージを積極的に払拭したいと思っていない人が、今の若い戦隊ファンの人たちを前にして、一体どんな司令官役を演ろうというのだろうか。アクションを文字通り命がけでやっていた、往年のスーパー戦隊魂など、今の若い人たちにとっては骨董品としての価値しかない。なぜなら、今はCGというものがあるからである。
そしてそれはオールドファンにとっても別に嬉しいものではない。2013年の『獣電戦隊キョウリュウジャー』では春田さんがグリーンの親父役で出るというので、あの時は私も第3話まで見てみた。あまりにも雑な話だったので視聴をそこで打ち切った。年がら年中オモチャの販促をやらざるをえない今の戦隊にとって、丁寧なストーリーなんか作る余裕などないのは瞭然であるし、そんなものに春田さんが出たところで、ファンにとっては見なきゃと思うようなものでもない。
- 春田純一のインタビューは何故つまらないのか (01/08)
- 伊上勝の孝行息子
⇒ 通りすがりの最低野郎 (01/23) - 幻のアンヌ隊員? 誰よそれ
⇒ p (01/03) - 水木しげるは本当に「反戦」と言わなかったのか(後編)
⇒ (10/12) - 仮面ライダーは面白くなければいけないのか
⇒ (10/12) - なぜ「懐古厨」の反対語は存在しないのか
⇒ (10/12) - スーツアクターという難題
⇒ (09/29) - スーパー戦隊と愛国心
⇒ 優馬 (09/16) - 幻のアンヌ隊員? 誰よそれ
⇒ さんちょう (05/19) - 高寺成紀の復活はもうないのか
⇒ (07/28) - なぜ「懐古厨」の反対語は存在しないのか
⇒ 特撮中興の祖を目指す男 (07/15)
- 伊上勝の孝行息子
- March 2016 (12)
- February 2016 (12)
- January 2016 (13)
- December 2015 (13)
- November 2015 (11)
- October 2015 (14)
- September 2015 (13)
- August 2015 (12)
- July 2015 (13)
- June 2015 (14)
- May 2015 (13)
- April 2015 (13)
- March 2015 (13)
- February 2015 (12)
- January 2015 (13)
- December 2014 (14)
- November 2014 (12)
- October 2014 (14)
- September 2014 (14)
- April 2011 (3)
- March 2011 (3)
- February 2011 (9)
- July 2010 (1)
- June 2010 (2)
- May 2010 (2)
- April 2010 (7)
- March 2010 (8)
- February 2010 (11)
- January 2010 (11)
- October 2009 (1)
- June 2008 (3)
- May 2008 (2)
- April 2008 (4)
- March 2008 (4)
- 特撮と『なぜ時代劇は滅びるのか』
⇒ ひろさわの人生ダメ詰まり--No Liberty-- (10/07)
- 特撮と『なぜ時代劇は滅びるのか』