誰が石川大我の足を引っ張るのか

 最初に断っておくけど、私は社民党についても、その社民党から東京比例区で立候補した石川大我氏についても、何の興味も関心もないのだが、選挙戦を終えて、政治家石川大我へのメッセージというtogetterを読んでいたら、あまりにも酷すぎるので一言言いたくなった。戦隊シリーズとも関係のない話ではないし。
 石川氏というのはれっきとした社民党の党員である。社民党の理念に共鳴し、その組織に所属して立候補したのである。129,992票というのは石川氏という個人に対して投じられた票と、社民党という政党に対して投じられた票の合計であり、それが少なかったから落選したのである。で、その石川氏の支持者が、落選が決まった途端に社民党の悪口を言いまくっているのである。石川氏は素晴らしい人なのに社民党の連中はやる気がなかったので負けたとか、その証拠に石川氏個人の支持者に比べて社民党の党職員の悔しがり方が少ないとか、あげく石川氏は他の党から出たほうが良かったとか言う奴まで出る始末。
 こいつら政党というものを何だと考えているんだ。
 社民党を批判している連中の、その「組織よりも個人が大事」というスタンスが、まさに社民党的なのである。だから社民党の国会議員なんかは、ちょっと嫌なことがあったらすぐに離党するでしょ。そして散り散りになる。団結の力も何もあったもんじゃない。同じような政策をかかげる党でありながら、今回の選挙で共産党が躍進した理由を少しは考えてみるがいい。もちろん共産党の「個人よりも組織が大事」という気風に問題がないとは言わんが、ただその中央集権的な組織運営のおかげで意思決定が迅速に行われるというメリットもある。北朝鮮の拉致問題への対応でグズグズして傷を深めた過去をお忘れか。
 個人と組織の関係について、少しでもまともに物事を考えたことがあるのだろうか、この人達は。
 「戦隊史学基礎」で私は、個人と組織の関係についての議論を展開した。戦隊シリーズなどという、世間からは幼稚な子供番組だと思われているものを題材にこっちはこんなに真剣な議論をしている一方で、国政選挙に興味があるような、意識の高いであろう人達が、こんなに幼稚な議論ををやっているのを見ると、自分は一体何をやっているんだろうと無性にむなしい気分になってくる。

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