仮面ライダーの人気低下は本当か

仮面ライダードライブの視聴率

「仮面ライダー」人気低下か?クリスマス商戦で不人気ぶりが話題 アマゾンで投げ売り状態
 アナウンス効果というものがある。仮面ライダーの人気は下がっていると、大した根拠もなく言い続けていると、本当に下がってしまう。そういう現象というのは実際に存在する。こういう記事が出て以来、さっそくネットのあちこちで「仮面ライダーのくせにバイクに乗らないのがいけない」とか「二話完結が飽きられた」などと百花斉放である。そしてそういうのに影響されて見なくなる人というのは確実にいる。
 東映は抗議したっていいくらいのものだ。
 だいたい元の記事だって、今年は仮面ライダーの玩具に品薄感がないという、そんなことを根拠に人気低下とか言うのも無茶な話である。個人的にツイッターとかやっているプロデューサーも多いんだから、反論すればいいのに。なぜしないのか。できないんだろうな、やっぱり。
 だいたい玩具の売り上げというのは作品の人気に正比例するわけではない。玩具そのものの出来というのもあるし、いかに視聴者の購買欲を刺激するか、その戦略にも左右される。今年は『妖怪ウォッチ』の影響もあるだろう。それに『ドライブ』の売り上げが良くないといって、毎年200億売ってるのが今年は150億しか行かなさそうだ、という程度のものじゃないのか。そんだけ売れりゃ、スポンサーだって文句はつけられない。しかしネットの上では、玩具の売り上げ高が高ければ高いほど良い作品だ、とみなす風潮が猖獗を極め、前の年から一円でも下げれば失敗作呼ばわりされる。そもそもこんな風潮を作ったのは誰か。東映のプロデューサー自身である。昔は、たとえ口先だけでも、子供に夢や希望を与える番組を作りたいと言っていた。最近はもう露骨に金の話ばかりして恥じない人が多い。そしてその結果として、あやふやな根拠をもとにして仮面ライダーが不人気だという記事が出たところで反論もできない。自業自得である。

 それにしても、『鎧武』で仮面ライダーシリーズ史上最低視聴率を記録し、『ドライブ』ではそれをさらに下回った(9話時点)。仮面ライダーの人気低下についての記事だというのに、視聴率については一切触れないとは。この記事を書いたのは、どんな書き方をすれば東映が困るか、知り尽くしている奴に違いない。

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