自己犠牲と『鳥人戦隊ジェットマン』の革新性
スーパー戦隊シリーズの主題歌で、「自己犠牲」がどう歌われているか調べたことがある。(すべてエンディングテーマ)。
とっくに捨てた この命 命 (「秘密戦隊ゴレンジャー」1975)
命も捨てた 身も捨てた (「いつか、花は咲くだろう」1977)
戦うことのさだめを胸に 安らぎもきのうに捨ててきた (「勇者が行く」1979)
命それより大切な ものが俺にはあるからさ (「バイオミック・ソルジャー」1984)
5人の戦士に 明日はいらない (「NEVER STOP チェンジマン」1985)
もしもこの命差し出して 君の夢守れるなら 何も惜しくはないのさ(「愛のソルジャー」1987)
もしも命とひきかえに 君の未来が叶うなら 何も何も惜しくはない (「ファイブマン 愛のテーマ」1990)
最後の二つが酷似しているのは、作詞者が同じだからだが、それはともかく、1990年までの14作品中7作に自己犠牲が歌われていて、それ以降はゼロという、実にはっきりとした傾向が出た。
1991年の『鳥人戦隊ジェットマン』は戦隊シリーズの転換点となった作品であると言われている。私もそれには同意する。だがそれも「戦うトレンディドラマ」などという分けの分からないレッテルを貼られて片付けられてしまい、この作品の本当の意義に注目する人がいないというのも残念なことである。ちゃんとした『ジェットマン』論を書けば、すごく面白くなりそうなのであるが。
誰か書かないかなあ。
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Comments
お久しぶりです。
戦隊シリーズにおける役割分担で「突出して魅力のある・・・」という箇所について語弊を感じるのですが。確かにメンバーの個性があまり感じられない作品もあるかもしれませんが、ジェットマンの場合、竜と対立していた凱が次第に竜との友情を深めていったりなど、5人の個性をうまく表現していると思いますが。
確かに、これでは五人ともキャラ立ちすることがまるで悪いことみたいな書き方でした。というわけで書き直しました。
『ジェットマン』は私も「戦うトレンディドラマ」とかいうわけの分からないレッテル貼りを信じて見もしないで馬鹿にしていたのですが、見てみると面白くて。
なんで井上敏樹先生のメインライターって一年で終わってしまったんでしょうね。東映としては『ジェットマン』を評価しているんだかしていないんだか。
戦隊シリーズにおける戦士の役割分担(理論編)
http://hccweb.bai.ne.jp/~hci59301/miki/role/role1.htm
この15年近くのエンディングはダンスばっかりになりもうしたのが歯がゆく感じまする。
今度のジュウオウジャーもダンスだそうで。
必然性求めずにやってる意図が見え見えなんですわ。
ヒーローが視聴者である子供たちと同じ目線に立とうとした結果、一番良いのがダンスだったというわけでしょう。
昔はヒーローは子供たちにとって仰ぎ見る存在でしたが……。
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