「戦隊」自体に商標権はあるのか(前編)

海底戦隊・宇宙戦隊

 「戦隊」という言葉自体が商標登録されている、という事実を知った時はかなり驚いた。
 誰が登録したのか。ウィキペディアを見ると東映になっていたりバンダイになっていたりしてよく分からない。ローカルヒーローでは三人以上のグループものは当たり前に「○○戦隊△△」なんて名乗っているが、あれも細々とやっている限りにおいてお目こぼしをしてもらっているだけのことで、ちょっと派手な展開をして大きく注目を浴びたりすると潰されるらしい。小説やマンガの商業出版物のタイトルで「戦隊」が使われることもある。そういうのが人気が出てアニメなり実写なりで映像化されることになれば、多分タイトル名は変更させられるのであろう(そういうケースはまだないが)。
 こういうことは許されていいのであろうか?
 「戦隊」は造語ではない。昔からある言葉であり、大日本帝国の陸海軍でも使われていた。子ども向けのヒーロー物番組としては、1966年放映のアニメ『レインボー戦隊ロビン』が有名である。原作はスタジオ・ゼロ、つまり石森(石ノ森)章太郎がいたところであり、1975年に『秘密戦隊ゴレンジャー』という番組名を決めた際、「レインボー戦隊」のことが脳裏になかったわけがない。
 実際に法廷で白黒争うような事態になったらどうなるかは知らない。ただ、「戦隊」という言葉を使用する権利は事実上東映が一手に握っているという現状がある。そして戦後日本で「戦隊」という言葉がどのように使わてきたかの歴史を鑑みた際、決してそれを阿漕なやり口と言うことはできない。
 ここで「バイオマンとフラッシュマンに「戦隊」が付かない理由」と話がつながってくる。(続く)

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