フェミニズムの敵はフェミニズム
今年の正月に佐藤文香『軍事組織とジェンダー』という本を読み終わった後、どうにもやりきれない思いばかりが残った。
別に大した本ではない。女性の軍隊参加について論じるのであれば、この程度の調査は当然踏まえておかなければならないという、ごくごく基礎的な研究本だ。
だが、それでも500ページもあるのだ。
誰が読むんだろう。やっぱり研究者同士が読むんだろうか。
一般大衆は、その本の厚さを見ただけで敬遠するだろう。
そして「男社会が悪い」と馬鹿の一つ覚えみたいに繰り返すだけの本が売れ、真面目にフェミニズムについて研究を深めたいと思った人は象牙の塔にこもるしかないではないか。
学問的水準を落とさずに、大衆に向かって分かりやすく語ることのできる人材が、フェミニズムには絶望的に欠けている。
どうにかならんのか。
大川めぐみファンなんて本当にいるのか?
先日ヤフオクで『週刊少年サンデー』84年1月5日増刊号を落札したのだが……。
なんで入札者が私以外に1人もいないんだよ!!
おかげで安く手に入りはしたものの、これって、大川めぐみファンであれば何が何でも手に入れようとしなければならない号ではないのか!?
などと憤慨してたのだが、まあ冷静に考えれば、もう四半世紀も前の話になるんだよなあ。当時「いつまでもファンです」とか「一生忘れない」とか心に誓った連中が、25年の歳月を経ていまだにその思いを持ち続けているとすれば、そっちのほうが異常なのかもしれない。
うーむ、納得。
あの人は今……
自分が昔好きだったアイドルが、今はお歳を召してどんな顔になっておられるのだろう……ということを考えたりする人におすすめの方法。
まずは似顔絵を用意する。(写真に直接やってもあまりうまくいかない。)そして口元に一本線を引く。これでOK。
いや〜な気分になっても責任は持ちませんので。自己責任でよろしく。
「と学会」と零下300度
開巻わずか八ページ目にあるこの一文こそ、本作に大ケッ作の座を確保させた名文である。「零下三百度」というのが千両ではないか。今日び子どもマンガにもここまで非科学的な数字は出てこない。絶対零度などという不粋なものをこの作者は顧みないのである。
他人を見くだしバカにすることによってウケをとることを職業としていながら、これを書いた唐沢俊一氏というお方は「有効数字」という概念も知らんらしい。この調子で「江戸幕府三百年」にもツッコミいれてみてはいかがか。
これは『トンデモ本の逆襲』(1996年)に掲載された五島勉『危機の数は13』についての書評だが、無知なのか、それとも読者の笑いをとるために無知を装っているだけなのか、前年の『トンデモ本の世界』にしろ、今読むと他人を見くだして優越感に浸ろうという、さもしさばかりが鼻につく(いちいち挙げないけど)。
「と学会」の人たちも認めていることだが、『トンデモ本の世界』が売れたのは、オウム真理教事件のさなか、オカルトの蔓延に対抗するための武器を求める風潮にのっかったからだ。しかしそれは、オカルトに対抗する立場でさえあれば多少の問題があっても大目に見ましょうという風潮でもあった。
「と学会」は売れてからつまらなくなった、堕落した、なんて言ってる奴がいるが大嘘。質の低さは最初からだ。
わが国におけるSFの開拓者の功に報いるために何一つしなかったSFファンは、こんなものに星雲賞やってたんですか(しかも2年連続)。
ウケをとるためには、原典をゆがめて紹介しても構わないという連中がのさばっている限り、『ジェットマン』や『カーレンジャー』が真面目に論じられるようになる日は遠い。
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