「スーパーヒーローイヤー」? なにそれ?

 白倉伸一郎センセイがまたなんかやらかしたらしい。(togetterまとめ)。
 『スター・ウォーズ』をdisったのが発端らしいのだが、氏の一連の発言の中で、私が気になったのはこのツイート。仮面ライダーシリーズの話らしいのだが

「原点回帰」「完全新生」等々、なぜ先達はいちいち過去との断絶を宣言する? …とか悩んでいた頃、初代からやってる某Pに呼びだされ、「お前、そんなのは『流派の違い』だ!」と一喝された想い出がありまして。
 この発言がほとんど問題になっていないのを見ると、白倉氏を叩いている人も、褒めそやしている人も、仮面ライダーシリーズの歴史についてよく分かっていないんじゃないかなあ、という気がする(もちろん白倉氏本人も)。
 仮面ライダーシリーズで「完全新生」なんて、ほとんど言ってなかったでしょ(『響鬼』くらい?)。それに比べて「原点回帰」、これはもう昭和の頃からしょっちゅう言ってた。
 昭和ライダーは、前作に比べて視聴率で上回る作品を、ただの一つも生まなかった。縮小再生産の袋小路にはまっていたのは明らかだった。石ノ森先生が死んで、過去と断絶することによってシリーズは息を吹き返したのであるし、それは平成ライダーの自慢していいところだ。もっともその後は断絶しすぎが逆に問題になっていくんだが。
 「某P」というのが誰を指すのか知らないが(見当はつくけど)、認識が間違っているとしか思えない。
 ちなみに戦隊シリーズの方はというと、「原点回帰」だの「完全新生」だの、そんな宣言聞いたことないでしょ。もともとこの二つのシリーズは歴史も違うしファンの意識の土壌も違う。「ニチアサ」などと同じ括りに入れられたのは、ごく最近の話だ。
 今年は「仮面ライダー45周年、スーパー戦隊40作目」のスーパーヒーローイヤーだそうだ。頼むからスーパー戦隊を巻き込まないでほしい。もともと戦隊シリーズにはアニバーサリーを大々的に祝う習慣はない。仮面ライダーとは違う。やりたいのなら仮面ライダーだけでやってくれ。
 もっとも、仮面ライダー45周年だけでは盛り上げる自信がないので、スーパー戦隊には名前だけでも貸してほしい、というのであれば協力してあげてもいい。去年の春映画がそうであったように。

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