ぶかぶかのゴレンジャースーツの性能は
ゴレンジャースーツは今見ると「ぶかぶか」という印象がある。
スーパー戦隊シリーズで、強化スーツに光沢がつき、体にピッチリと張り付くようになったのは『科学戦隊ダイナマン』(1983年)からであるが、この材質の変化は意外と大きな影響をシリーズに与えたのではないか。いかにも世界最高の科学技術を用いて作られた、ハイテクスーツという印象。しかもデザインもスマートでシャープ。運動神経ゼロの人間でも、このスーツを気さえすれば五倍十倍のパワーが出、無敵のスーパーヒーローとなれると言われても全然おかしな感じがしない。
『ダイナマン』以降も変身前アクション重視の姿勢は変わらなかったが、見ていて「あんなすごいスーツを持っているんだから、敵に遭遇したらさっさと変身したらいいのに」という印象を持たないわけにはいかなかくなった。90年代なかばあたりから、役者のアクションはほとんどなくなる。そして、特に強い体力も精神力も持っていない人間でも、強化スーツさえ身にまとえば安心して戦士になれるんだという路線が主流になっていく。光沢のある材質はその下ならしをしたと言えるのではないか。
ちなみに『ゴレンジャー』の劇中では、強化スーツの性能や原理について、詳しい説明は一切なされていない。石森章太郎によるマンガ版では少し詳しく描かれていて、パワーアップは1.5〜2倍だそうだ(図参照)。あのもっさりした、ぶかぶかのスーツの性能はそんなもんだろう。
そしてそんな程度の性能しか持っていない強化スーツを着て、凶暴な敵が待ち構えている戦場へと女の子がおもむくのを、視聴者はハラハラドキドキしながら見つめていたわけである。
こういう感覚というのは、最近の若い戦隊ファンとかには分かってもらえるのだろうか?
性能の低さが生んだリアリティ ペギー松山
Track back URL
http://eno.blog.bai.ne.jp/trackback/172533
Trackbacks
-
- スーツアクターという難題
⇒ Gujarat Tour Packages (12/19) - スーツアクターという難題
⇒ Car Rental in Ahmedabad (11/22) - スーツアクターという難題
⇒ Car Rental in Dehradun (10/11) - スーツアクターという難題
⇒ imran malik (09/14) - スーツアクターという難題
⇒ Travel Agents in Delhi (08/18) - マニュアルで創作は可能か
⇒ (06/22) - 高寺成紀の復活はもうないのか
⇒ cetak buku (02/09) - 高寺成紀の復活はもうないのか
⇒ cetak buku (02/09) - ぶかぶかのゴレンジャースーツの性能は
⇒ cetak banner murah (01/05) - 誰が千葉麗子を勘違いさせたのか
⇒ cetak spanduk (01/05)
- スーツアクターという難題
-
- March 2016 (12)
- February 2016 (12)
- January 2016 (13)
- December 2015 (13)
- November 2015 (11)
- October 2015 (14)
- September 2015 (13)
- August 2015 (12)
- July 2015 (13)
- June 2015 (14)
- May 2015 (13)
- April 2015 (13)
- March 2015 (13)
- February 2015 (12)
- January 2015 (13)
- December 2014 (14)
- November 2014 (12)
- October 2014 (14)
- September 2014 (14)
- April 2011 (3)
- March 2011 (3)
- February 2011 (9)
- July 2010 (1)
- June 2010 (2)
- May 2010 (2)
- April 2010 (7)
- March 2010 (8)
- February 2010 (11)
- January 2010 (11)
- October 2009 (1)
- June 2008 (3)
- May 2008 (2)
- April 2008 (4)
- March 2008 (4)
-
- 高寺成紀はなぜ戦隊を悪く言わないのか(前編)
⇒ University Of British Columbia (03/17) - パーマンをやることは義務なのか(その4)
⇒ buy dmxe hydrochloride online (03/07) - パーマンをやることは義務なのか(その5=完結)
⇒ Buy 1p Lsd Online (03/07) - なぜ『チンプイ』は完結しなかったのか(その2)
⇒ buy steroids near me (03/07) - なぜ『チンプイ』は完結しなかったのか(その1)
⇒ 300 savage (03/07) - 藤子・F・不二雄作品の主人公の顔
⇒ Volferda (02/22) - トキワ荘の真の敗残者は誰か
⇒ Franchi SPAS-12 Canada (02/19) - 『仮面ライダー1号』、井上敏樹、「七光」?
⇒ lawn care service belleville il (02/13) - 藤子・F・不二雄にとっての「戦後」(前編)
⇒ mycobar mushroom chocolate (02/09) - 愛の批判・憎悪の批判
⇒ mycobar mushroom chocolate (02/07)
- 高寺成紀はなぜ戦隊を悪く言わないのか(前編)
-
Comments
わお! 非常に洞察に満ちた情報が共有されているブロガーによって共有される可能性があります。
Post a Comment