『激走戦隊カーレンジャー』は異色作に非ず
『山本弘のトワイライトTV』という本を読んでいたら、『激走戦隊カーレンジャー』についてこんなことが書いてあった。
しかし、僕が驚いたのは、むしろゲストで書いている曽田博久と荒川稔久が、本家・浦沢以上にウラサワ的な脚本を書いていたことだ。
脚本家の曽田博久氏がギャグを書いていたので驚いた、ということらしい。
驚いたのはこっちだ!
スーパー戦隊シリーズの第一作『秘密戦隊ゴレンジャー』は途中からどんどんシュールなギャグ路線に突っ走っていったが、その牽引役の一人が曽田氏であることを、特撮ファンで知らぬものはおるまい。第26話(青すじ仮面)、第53話(野球仮面)、第61話(牛靴仮面)など、爆笑エピソードを多く執筆した人である。
そして曽田氏らが引いたレールの上に、『カーレンジャー』が存在することも、戦隊シリーズをずっと見ている者にとっては一目瞭然である。『カーレンジャー』を見て面白かったのであれば、素直に『カーレンジャー』は面白いと言えばいいではないか。だが、戦隊シリーズは最近のものしか見ていないくせに、『カーレンジャー』を見て知ったかぶりをする人間は、次のようなことを言いたがる。(同書より)
この番組の特徴はシュールなギャグ路線。それまでの戦隊ヒーローものの定石をおちょくるような、ふざけた設定とブッ飛びまくったストーリーがてんこ盛りなのだ。
どうも山本弘氏という人は、自分が特撮番組について詳しい人間だと思い込んでいるらしい。山本弘氏のブログの最新記事には、こんなことが書いてあった。
また、戦隊ものに限らず、昔の特撮番組の脚本は、「子供向け番組なんかやりたくないけど、お仕事でしかたなく書いている」といった感の漂う、ぞんざいなものが多かった。それに対し、近年の脚本は、本当にこのジャンルを愛してるなんだなあと感じさせるものが多い。
『ゴレンジャー』がギャグ路線であったことすら知らない人間が、何を書いてるんだか。ろくに旧作も見ていないくせに、新作を持ち上げるため旧作をけなす。そんな人間が書いた文章が、これだ!
この人の持ち上げているのは『侍戦隊シンケンジャー』である。
私は戦隊シリーズの最近の作品は終わってから一年分をまとめて見ることにしていて、『シンケンジャー』もこれから見るつもりだったのだが、この作品については見る前から不愉快にさせられることばかりだ。(「『シンケンジャー』からの宣戦布告」の件といい。)
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