ギャバンとアトムと維新の党
維新の党の分裂騒ぎを見ていると、頭の中で『宇宙刑事ギャバン』の「チェイス!ギャバン」が延々と鳴り響いて困る。
敵が多いほど うれしくなるのさいやもちろんそういう意味じゃないってことは分かっているんですが。
強いやつほど 大歓迎
「敵を作る」というのが今の日本の政界において最も手っ取り早く有権者の歓心を買う手段になってから久しい。「守旧派」だの「抵抗勢力」だの「既得権益層」だの、とにかく敵認定してレッテルを貼るテクニックだけが大流行して、壮大な理想を語る人が誰もいなくなってしまった。でもそんなやり方は期限切れも早い。人気を維持しようと思ったら、絶えず敵を作っては叩き作っては叩きを繰り返す必要がある。
また思い出すのが、手塚治虫が『鉄腕アトム』を嫌っていたという話である。初の国産テレビアニメであり、スケジュールの逼迫度は想像を絶するものがあったようだ。一話一話じっくりと時間なんかかけておられず、そうするとどうしても悪いロボットを出してそれをアトムがやっつける、という話ばっかりになってしまう。勧善懲悪というのは作るのが一番手っ取り早いらしい。ソースは当時虫プロで絵コンテを描きまくっていた富野由悠季氏の自伝『だから僕は…』。
1981〜95年の15年間連続でスーパー戦隊シリーズのプロデューサーを務めた鈴木武幸氏が、以前こんなことを誇らしそうに言っていた。昔は子供がヒーロー物なんか見ていたら、親は顔をしかめていたものだが、今はそんなことはない。我々の努力が実を結んだ結果だ、と。素直に喜んでいいのだろうか。昔も、勧善懲悪物それ自体が教育に悪いと考えられていたわけではない。しかし、子供が勧善懲悪物だけを見ていたら、味方でないものは敵、敵でないものは味方という、きわめて単純な善悪二元論的なものの考え方しかできない大人になるのではないかという懸念があった。そしてそんな子どもたちが今や大人になって親となり、彼らは誰もそのような懸念を口にすることはない。多分、かつての懸念が的中したのだろう。
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