炎上商法をナメるな――『進撃の巨人』をめぐって
8月1日に公開された映画『進撃の巨人』は炎上商法をやっているのではないか、という噂が立っている。
というのは公開日を前後して、町山智浩、西村喜廣、樋口真嗣、福田裕彦と、制作スタッフあるいは彼らのお友達が、ファンの神経を逆撫でるような発言を次から次へと行なったからである。こんなに失言が矢継ぎ早に出るのも不自然ではないか、あるいは話題作りのためにワザとやっているのではないか……。
ハッキリ言ってやる。こんなものが炎上商法のワケがない。真面目に炎上商法をやっている人に対して失礼である。
炎上商法の達人として、今の日本映画界において第一に指を屈するのは東映の白倉伸一郎氏である。
白倉氏という人も毀誉褒貶の激しい人である。しかし、自分のプロデュースした作品をヒットさせるためならば、どんな汚い手を使うことも厭わないという、その姿勢に対しては一種の敬服の念を持たざるをえない。氏のすごいところは、どんなクソ映画を作っても、素晴らしい傑作ができましたと、記者会見の場でぬけぬけと自信たっぷりに言い放つことである。だから怒る人も出る代わりに、だまされたと思ってちょっと行ってみるかという気にさせられる人も出るのである(そして見終わってから怒るのである。後の祭りである)。
ひるがえって『進撃の巨人』の連中はどうか。原作厨だとか、冷笑家だとか、ハリウッド厨だとか、この映画を見て楽しめない人がいるとすれば、問題はそいつの方にあると決めつけるようなことばかり言っている。予防線を張るのは作品の出来ばえに自信がないことの現れだというのが透けて見える。それが劇場に足を運ぼうという気を萎えさせる。制作スタッフ自身が客を減らすような真似をしてどうするのだ。
『進撃の巨人』のスタッフは白倉伸一郎氏に土下座して、炎上商法のノウハウを教えてもらえ。もう遅いか。
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