「戦隊初の女性監督」という記事を批判する(後編)
(承前)もとはといえばこの『福島民友』の記事は、今年の6月にスーパー戦隊シリーズ史上において初めて女性がメガホンをとった作品(『烈車戦隊トッキュウジャー』OV版)が発売になったことを受けて書かれたものである。その荒川史絵監督は福島県出身者であり、長年の夢をかなえたという、それ自体はとても素晴らしいことである。しかしそれと、スーパー戦隊シリーズにおける女戦士の台頭、および戦後日本における女性の社会進出、この三つを無理矢理結びつけて一つの記事にしたものだから、訳の分からない記事が出来上がってしまった。
ところでこの記事が示唆(断定ではない)するように、女性であることを理由に助監督から監督への昇進が遅れたという事実はあったのだろうか。
まあ多分あったと思う。というか、なかったら逆に不自然だろう。というのは最近の戦隊にしろ仮面ライダーにしろ、正真正銘「三十分の玩具CM」になりつつあるからである。
このブログで何度も書いていることだが、昔は特撮ヒーロー番組は作品であると同時に商品であった。今は単なる商品である。いい作品・おもしろい作品を作ることは二の次で、見ている子どもたちに玩具を買いたい気持ちを喚起させることが最も重要な事になっている。これは私の憶測ではない。雑誌のインタビュー記事でも、みんな結構本音をポロポロ漏らす。玩具を買うのは圧倒的に男児であり、そして過去に男児であったことのある人間のほうが、そのような番組作りにおいて圧倒的に有利であるのは言うまでもない。特撮ヒーロー番組の世界では、監督とは違って脚本家は昔から女性もいた。しかしそれも、玩具を売る以外にも大切なことがあると考えられていた時代であったればこそだ。今後はどうなることやら。
あるいは今後、子供たちに玩具を買いたい気にさせる映像を作る手法をマスターし、男に劣らぬ(あるいは上回る)手腕の持ち主と評価される女監督が続々と出てくるかもしれない。そしてテレビ本編のローテに入ってバリバリ活躍するようになったとして、それが果たして戦隊シリーズにとって祝福すべき未来と言えるのかどうか。
-
- 「戦隊初の女性監督」という記事を批判する(後編) (09/12)
-
- 戦隊ヒロインとホットパンツ(前編)
⇒ percetakan jakarta (04/20) - 戦隊ヒロインとホットパンツ(前編)
⇒ percetakan jakarta timur (04/20) - スーツアクターという難題
⇒ Gujarat Tour Packages (12/19) - スーツアクターという難題
⇒ Car Rental in Ahmedabad (11/22) - スーツアクターという難題
⇒ Car Rental in Dehradun (10/11) - スーツアクターという難題
⇒ imran malik (09/14) - スーツアクターという難題
⇒ Travel Agents in Delhi (08/18) - マニュアルで創作は可能か
⇒ (06/22) - 高寺成紀の復活はもうないのか
⇒ cetak buku (02/09) - 高寺成紀の復活はもうないのか
⇒ cetak buku (02/09)
- 戦隊ヒロインとホットパンツ(前編)
-
- March 2016 (12)
- February 2016 (12)
- January 2016 (13)
- December 2015 (13)
- November 2015 (11)
- October 2015 (14)
- September 2015 (13)
- August 2015 (12)
- July 2015 (13)
- June 2015 (14)
- May 2015 (13)
- April 2015 (13)
- March 2015 (13)
- February 2015 (12)
- January 2015 (13)
- December 2014 (14)
- November 2014 (12)
- October 2014 (14)
- September 2014 (14)
- April 2011 (3)
- March 2011 (3)
- February 2011 (9)
- July 2010 (1)
- June 2010 (2)
- May 2010 (2)
- April 2010 (7)
- March 2010 (8)
- February 2010 (11)
- January 2010 (11)
- October 2009 (1)
- June 2008 (3)
- May 2008 (2)
- April 2008 (4)
- March 2008 (4)
-
- パーマンをやることは義務なのか(その5=完結)
⇒ Steroidify.com (04/24) - 藤子・F・不二雄作品の主人公の顔
⇒ Mossberg Shotguns (04/23) - 藤子・F・不二雄作品の主人公の顔
⇒ heckler and koch (04/23) - なぜ『チンプイ』は完結しなかったのか(その1)
⇒ evolution forester 6 (04/23) - 水木しげる「怠け者になれ」の真意
⇒ grape cloud lost mary (04/23) - 反面教師としての『ドラえもん』(その2)
⇒ pacman disposable (04/23) - 桐野夏生の連合赤軍小説が始まった
⇒ jungle boy vapes (04/12) - パーマンをやることは義務なのか(その2)
⇒ blinkers carts (04/07) - パーマンをやることは義務なのか(その2)
⇒ faded fruit (03/31) - トキワ荘の真の敗残者は誰か
⇒ gold coast clear carts (03/31)
- パーマンをやることは義務なのか(その5=完結)
-