『仮面ライダークウガ』第25・26話の幼稚さ
もし自分の小学生のときに神崎みたいな先生が担任だったら、確実に学校嫌いになっていただろうなあ。
というのが『仮面ライダークウガ』の第25・26話を東映YouTubeを見て真っ先に思ったことである。なんでオマエがそんなもん見てるんだ、仮面ライダーには(昭和も平成も)関心ない、などと言っていたくせに――と言われそうだが、まあ無料だし、後学のためにとも思って見始めたら、刑事ドラマの部分は割と楽しめているが、しかし人間ドラマの部分がちょっとひどすぎるのではないか。
小学生だって決まりきった日常がイヤになって、ある日フッと電車に乗って遠くに行きたくなることくらいあるのではないか。しかし東京行きの電車に乗った直後にはもう目撃者から教師に報告が行き、その教師が東京在住の元教え子に電話、そして早々に身柄確保。いくらなんでも早すぎだろう。それとも栃木県というのはそれほどまでに相互監視の網の目が隅々にまで張り巡らされた、ガチガチの管理社会なのか? 普通ドラマでこういう話をするんだったら、自殺をほのめかすような書き置きを残しているとか、夜の十時になっても家に帰らないとかにするだろう。
ポレポレでは神崎先生が、子どもたちのことが分からなくなったと愚痴るのも意味不明のシーンだ。どうもこの先生、教師は生徒のことを100%理解していなくてはならないと思い込んでいるかのようだが、神崎先生って勤続何十年という設定じゃなかったのか? 普通こういうのって新任教師がするような勘違いだぞ?
夏目教授の娘の時も思ったが、なぜ五代のところに人生相談ばっかり舞い込んでくるのだろうか。とにかく作り手は彼を誰からも好かれる完璧超人にしたいように思える。どんなに深い悩みを抱えている人間でも、五代と接すればたちどころに固く閉ざした心を開く、とでもいうような。そのためには話の展開の不自然さなどどうでもいいと思っているのではないか。
これが、リアリティにこだわった作品ねえ……。
まだ折り返し時点であるから、これから挽回して面白くなることを祈ろう……と言いたいところだが、プロデューサーとか主演俳優とか、『クウガ』の作り手ってやたらと幼稚な言動を繰り返している人間が多い。彼らの自己投影が五代雄介というキャラクターだとするならば、あまり期待しないほうがいいのだろうか。
全話視聴完了後の感想
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